MWM FUKUOKA  (WMT WATCHES ONLINE STORE)

2021/01/14 14:48




WMTから本国限定カスタマイズが入荷致しました。
このカスタマイズのケースも、今までのカスタマイズと違い新しい意匠です。
その名はブラックフィン、フィンとはダイビングに使う足ひれの事です

簡単に言えば、1950年代後半のスキンダイバーからインスパイアを受けたカスタマイズですが
メゾンなどでは見られないデザインのダイバーウォッチを何故WMTがローンチしたのか

その真意を考察してみたいと思います






スキンダイバー

所謂素潜りの部類に入りますが、漁業などの伝統的な海人によるものと違い
スキンダイバーは水中でシュノーケルのみ使用して、マスクとフィンは一般的なダイバー器材でした。


そのスキンダイビング用の時計がスキンダイバーになります。
スキンダイバーは耐深度もさほど必要なく、小型で薄いダイバーウォッチでした.






1950年代から本格的に製造が始まったダイバーウォッチですが
メゾンブランドは自社ケースなどを次々と開発し、防水性を向上させていきました。

しかしながらスモールブランドは、ケースを開発するまでの予算もなく
汎用のケースを採用して各社独特のダイバーウォッチを開発しました

当然ながら汎用ケースには防水性が高い物は少なく
必然的にスキンダイバーとなったのです。

60年代ぐらいまで、同じケースを採用した各社の
亜種モデルは把握出来ないほどに存在しておりました

今となっては、かなりのコレクタブルとなっております
オリエントのキングダイバーや二バダのパックマンなどで知られるミニパネライなどもその代表です。









その汎用ケースの1つを再現したと言っても過言ではないブラックフィン
ケースを薄く保つ為にアーチ状に形成されたラグからケースサイドへの流れが非常に美しいです






ベゼルはベークライト(調)を採用しております
当時の汎用ケースを用いたスキンダイバーはアルミベゼルが主でしたが
その中でも、凝ったベークライトを採用したブランドも僅かにみられました







これは当店オーナーの憶測に過ぎませんが、
この汎用ケースを採用したスキンダイバーは各社、凄いインパクトのデザインでした。

勿論の事、水面化での視認性の向上を目的としたものとも思われますが
汎用ケース故に、ダイアルとハンズのデザインで差別化を図ったのでは…とも考えれれます









そんな思いを馳せながら、ブラックフィンを見つめると
何だか話しかけれれている様で、不思議な気分になります。

既にヴィンテージの質感を醸し出すエイジド加工が、その気分を手伝っている事には間違いないと思います








実は、当店オーナーの1番の萌ポイントはブレスレットなのです。
市場では恐ろしい値段になっている、ビーンブレスレット(ライスブレス)と呼ばれる
リンクのパーツが細かく丸みを帯びたブレスレット

かねてから当店オーナーが再発品を海外からずっと探していたブレスレットが
なんとWMTから再現されたのです
しかし、残念ながら単体での販売はなくブラックフィン専用なのです









ブラックフィンには、この涎物のブレスレットに加え
ブラックのNATOタイプブレスレットも付属しております。
随分と印象が変わり、クールなイメージになりますね。











ブラックフィンですが、今回も入荷はごく少量です

当時、ケース開発が困難で汎用ケースを採用したスモールブランドの遺産を
香港のマイクロブランドであるWMTが、わざわざケースから作り込んだ理由。
手にして頂ければ、必ずお分かり頂けると思います

WMTの中では、かなり高額のカスタマイズにはなりますが
絶対気に入って頂けると当店オーナーは申しております

マイナーダイバー系のマニアの方の触手に刺激出来たら喜ばしい事、この上ございません




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